SDカードのデータ復元方法|消えた・読めない写真を取り戻す手順
本ページは広告を含みます。
カメラやスマホの SD カードから写真が消えた。あるいはカードを挿しても「フォーマットしてください」と出て開けない。どちらの場合も、最初にやるべきなのはカードへの操作を止めることです。このページは SD カード・microSD カードのデータ(カメラの写真や動画、ドライブレコーダーの録画、スマホの保存先にしていたカードの中身)が対象です。パソコン本体のドライブから消したファイルや、USB メモリ・外付けドライブの話は事情が異なるので、下の関連ページから該当するものを開いてください。
先に結論
- カードの抜き差しをやり直したり、カメラに戻して使い続けたりしないでください。読めないカードほど触りたくなりますが、通電のたびに戻せる見込みが削られます(理由へ)
- SD カードから消したファイルは、パソコンのゴミ箱には入っていません。無料で確認する価値があるのは、取り込み済みのコピーとクラウドの自動バックアップです(探す場所へ)
- コピーがどこにもなければ、復元ソフトでカードをスキャンします。ソフトを入れる先はパソコン本体なので、インストールが消えたデータを上書きする心配は SD カードでは起きません(ソフト)
- どのパソコンでも認識されない、触ると熱い、折れた・水没した。この場合はソフトの領分ではないので、通電をやめて業者に相談します(業者)
いま SD カードにしてはいけないこと
SD カードの復元の見込みを一番下げるのは、抜き差しの繰り返しとカメラでの再フォーマットです。
読めないカードを前にすると、たいていの人は挿し直します。1 回で認識しなければ角度を変えて、別のスロットで、もう一度カメラで。この繰り返しが危険です。認識が不安定なカードは内部の部品が弱っていることがあり、電気が通るたびに傷みが進みます。端子の接触が原因なら 1〜2 回の挿し直しで結果は出ます。3 回試して変わらないものは、何度やっても変わりません。
カメラ側の再フォーマットは、もっと直接的にデータを遠ざけます。カメラは「カードエラー」の後に初期化を促してくることがありますが、これは撮影を再開させるための案内であって、中身を助ける操作ではありません。初期化すると、写真がどこに記録されているかを示す情報が作り直され、復元の手がかりが減ります。
パソコン側にも似た罠があります。Windows はカードを挿したときに「ドライブをスキャンして修復しますか」と聞いてくることがあります。この修復は、カードを再び使える状態に直すための処理で、壊れかけのファイルを別の形に書き換えることがあります。データを取り出したい段階では実行しないでください。
そして、消えたことに気づいた後の撮影続行。SD カードでは、削除やクイックフォーマットで消えるのは「どこに何があるか」という目次にあたる情報だけで、写真本体はしばらくカードに残っています。新しい写真を撮ると、その残っている領域に上書きされていきます。撮影をやめてカードを抜き、書き込みから隔離することが、この時点でできる最大の保全です。
カードをパソコンに挿したときの反応で、次の一手が決まります。
ソフトを買う前に、無料で確かめる場所
SD カードには OS のゴミ箱にあたる置き場がないため、無料でできることは「カードの外に自動で作られたコピーを探す」ことが中心になります。
意外に思うかもしれませんが、これで見つかる人は少なくありません。写真の取り込みやクラウドへの自動アップロードは、本人が忘れた頃に黙って動いているからです。お使いの機器ごとに、探す場所を挙げます。
お使いの機器へ: Windows ・ Mac ・ iPhone ・ Android
Windows 11・10
エクスプローラーでカードから直接削除したファイルは、ゴミ箱を経由せずその場で消えます。だから探すのはゴミ箱ではなく、過去の取り込み先です。
- 「ピクチャ」フォルダーを開く。 フォトアプリやカメラ付属ソフトで取り込んだ写真は、多くの場合ここに日付フォルダーで保存されています。消えた写真を以前一度でも取り込んでいれば、カードになくてもここに残っています。
- フォトアプリのコレクションを確認する。 取り込んだ記憶がなくても、カードを挿したときの通知から「インポート」を実行していたことがあります。フォトアプリを開き、消えた時期の日付までさかのぼってください。
- OneDrive・Google フォトの自動アップロードを確認する。 パソコンで OneDrive の写真アップロード設定を有効にしていた場合や、スマホ経由で同じ写真をクラウドに上げていた場合は、ブラウザーからそれぞれのサービスにサインインして検索します。
- Windows File Recovery を検討する。 Microsoft が無料で配布している復元ツールで、Windows 10(バージョン 2004 以降)と 11 で使えます。画面のないコマンド操作で敷居は高めですが、SD カードとの相性は悪くありません。ツールを入れるのはパソコンの C ドライブ、読み出す対象はカードと、場所が分かれているからです。復元先にはカード以外を指定する決まりがあります。
Mac
Mac にも、カード上の削除を取り消す標準機能はありません。確認するのは写真アプリ側です。
- 写真アプリのライブラリを検索する。 カードを挿して写真アプリに読み込んだことがあれば、写真はライブラリにコピーされていて、カード側で消してもライブラリには残っています。撮影日で検索してください。
- iCloud 写真を確認する。 ライブラリが iCloud 写真と同期されていれば、iCloud.com からも同じ写真が見えます。Mac 本体を買い替えていても、こちらに残っていることがあります。
- Time Machine は写真ライブラリごと確認する。 Time Machine は SD カードそのものを保存しませんが、読み込み後の写真ライブラリはバックアップに含まれます。ライブラリから誤って消していた場合は、Time Machine でライブラリの過去の状態に戻せます。
ここまでで見つからなければ、Mac 標準の道具は打ち止めです。カードを直接スキャンする段階に進みます。
iPhone(スマホ)
iPhone には SD カードスロットがないので、対象になるのはカードリーダーやカメラとの連携で読み込んだ写真です。
- カードリーダーを挿して「写真」アプリに読み込んだことがあれば、その写真は iPhone のライブラリに残っています。カード側で消しても影響しません。ライブラリと、iCloud 写真を使っていれば iCloud.com を確認してください。
- カメラメーカーの転送アプリ(撮影した写真をスマホへ自動で送る機能)を使っていた場合は、アプリの転送履歴と iPhone の写真ライブラリの両方に残っている可能性があります。
- iPhone の「最近削除した項目」に入るのは iPhone 側で削除した写真だけです。カード上で消したファイルはここには現れません。
カードそのものの中身を戻す作業は iPhone 単体ではできないため、見つからなければパソコンでのスキャンに進みます。
Android(スマホ)
スマホの保存先にしていた SD カードなら、削除の経路によってはアプリのゴミ箱に残っています。
- Google フォトで削除した場合。 フォトアプリの「ライブラリ」からゴミ箱を開いてください。バックアップ済みの写真は 60 日、バックアップしていない写真は 30 日残ります。期限内なら選んで復元するだけです。
- Files by Google で削除した場合。 アプリ内のゴミ箱に 30 日残ります。メニューから「ゴミ箱」を開いて確認してください。
- ギャラリー系アプリで削除した場合。 メーカー製のギャラリーアプリにも独自のゴミ箱を持つものがあります。アプリ内のメニューを一度見てください。
もう一つ、Android 特有の注意があります。「SD カードが破損しています」という通知が出たとき、そこに並ぶフォーマットの案内には進まないでください。通知からフォーマットすると、カメラでの初期化と同じことが起きます。カードを取り出して、パソコンでのスキャンに切り替えるのがここでの正解です。
コピーがどこにもないとき(復元ソフト)
取り込み済みのコピーも、クラウドのバックアップもなかった場合、カードに残っている写真本体の痕跡を読み出せるのは復元ソフトだけです。
先に書いたとおり、削除やクイックフォーマットの後も写真本体はしばらくカードに残っています。復元ソフトは、目次を失ったこの領域を端から走査して、写真や動画の形をした痕跡を拾い集める道具です。上書きされる前であれば、撮った本人が驚くくらい古いものまで出てくることがあります。
SD カードは、この作業と相性のいいストレージです。消えた場所はカード、ソフトを入れる場所はパソコン本体と分かれているため、インストール自体が復元対象を上書きする事故が構造的に起きません。普段使っているパソコンにそのまま入れて作業できます。気をつけるのは 2 点だけです。
- カードリーダーで直接つなぐ。 カメラを USB ケーブルでパソコンにつなぐ方式は、写真の閲覧用の窓口しか開かないことが多く、復元ソフトからカードの中身を走査できません。パソコンにスロットがなければ、カードリーダーを使ってカードそのものをつなぎます。
- 復元先はカード以外にする。 拾い上げたファイルの保存先をそのカードにすると、読み出しと上書きが同時に走ります。パソコン本体か別のドライブを指定してください。
多くの復元ソフトは、スキャンと検出結果の確認までを無料版で試せます。消えた写真がプレビューに出てくるかを見てから購入を判断すれば、見つからなかった場合の出費はありません。どのソフトをどう選ぶかは、このページ末尾の案内からたどってください。
カード自体が壊れているとき(業者の出番)
何をしても認識されない SD カードは、中の部品が壊れている可能性が高く、ソフトでは手が出せません。
次のどれかに当てはまるなら、復元ソフトの出番はもう過ぎています。
- 2 台以上のパソコン、別のカードリーダーで試しても認識されない
- 挿すたびに認識されたりされなかったりする
- 挿していると、指で触って分かるほど熱くなる
- 本体が折れた・曲がった・端子が欠けた・水没した
- 認識はされるが、容量が本来とかけ離れた数字で表示される(数十 GB のカードが数 MB と出る、など)
SD カード、特に microSD は、記憶用の部品と制御用の部品が 1 枚に固めて作られているものが多く、壊れた部品だけ交換して直すという修理がききません。復旧業者は、専用の設備で記憶部品から直接データを読み出します。これは個人の環境でどうにかなる作業ではないので、ここから先で持ち主にできる貢献は、挿し直しで状態を進めないことだけです。
料金の仕組みや依頼先の見極め方は、ページ末尾の案内にまとめてあります。カードは挿さずに、そのまま保管して読んでください。
消えないカード運用に変える
SD カードは書き込みを重ねるほど劣化する消耗品で、いつか読めなくなる前提で運用を組むことが予防になります。
まず、カードを保管場所にしないこと。撮ったらその日のうちにパソコンかクラウドへ取り込み、カードは「撮影中の一時置き場」と割り切ります。今回の捜索で取り込み済みのコピーに助けられたなら、その仕組みが自動で回るようにしておけば、次は探すことすらなくなります。
次に、カードの引き際です。書き込みエラーが出た、認識が一瞬遅れるようになった、といった前兆が出たカードを使い続けない。ドライブレコーダーや監視カメラのように録画と削除を繰り返す用途は劣化が速いので、不調が出る前の定期交換と、高耐久をうたうモデルの選択が向いています。
買い替えるときは、メーカー保証の対象になる売り場を選んでください。SD カードは容量を偽った模造品が流通しやすい商品で、極端に割安なものには理由があります。保証やサポートの窓口がはっきりしない経路は、価格差ぶんのリスクを背負うことになります。
よくある質問
「フォーマットしてください」と出ました。フォーマットすれば直りますか?
カードは使える状態に戻ることがありますが、データは戻りません。この表示は、カードの管理情報が読めなくなっているという意味で、フォーマットは中身を修復する操作ではなく、まっさらな管理情報を新しく書き込む操作です。中のデータを取り出したいなら、フォーマットせずに復元ソフトでスキャンする順番になります。
カメラで削除した写真も戻せますか?
見込みはあります。カメラでの削除もパソコンでの削除も、カード上では目次から消えるだけで、写真本体はしばらく残るという点は同じです。カメラにはゴミ箱がないぶん取り消しはききませんが、削除に気づいた時点で撮影をやめていれば、復元ソフトで拾える可能性は十分あります。
フォーマットした後からでも復元できますか?
条件つきで見込みがあります。短時間で終わる方式(クイックフォーマット)だったなら、書き換えられるのは管理情報が中心で、写真本体は残っていることが多いからです。カメラの初期化もこの方式が主流です。ただし、フォーマット後に撮影や保存をしていないことが前提で、時間をかけて全領域を消す方式だった場合は、ソフトでは戻せません。
microSD でも手順は同じですか?
同じです。一つだけ microSD 特有なのは、SD サイズへの変換アダプターの接触不良が疑えることです。読めないときは、アダプターを別のものに替えるか、microSD を直接挿せるリーダーで試してください。それで読めたなら、カードは壊れていません。
このページの手順と保持日数は、Microsoft・Apple・Google 各社が公開しているサポート情報を冒頭の確認日に照合して書いています。アプリの画面や日数の仕様は変わることがあるので、日付が古い場合は各サービスの最新の案内も見てください。